毎日同じ改札をくぐり、毎日同じ便に乗る。満員御礼の地下鉄内に乗り込むのに越えなきゃならない壁があり、乗り越えるには相当な力が必要になる。
そう。地下鉄に一歩踏み出せば…いや到着した時点から戦争なのである。
そんぐらい世話しない車内と現実。
早速、今日も粒ぞろいのライバル達が一人、また一人と現れる。

最初の敵は入ってくるのをうざそうにする女子高生。
『ッチ』とか舌打ちされたから、即効半殺しの勢いで攻め込もうと思いますが、自分の中の仏が許さない。
だからしない。
恥ずかしい。
だからしない。

もう、こういう敵には無視。センチメンタルアタックしかない。
それが１番。

次は、おばちゃんの押し込みアタック。
苦しい。苦しいともがいても正義のヒーローは助けに来ない。
ここでは仕方ないから、む…無視。それでいい。

そして最後のライバル。
香水付けすぎな上に、煙草臭い高校生。

正直マジ死ねって感じですわ。
なんか臭いがグロいんですもん。
そんな彼の攻撃はスメル攻撃。
破壊力最強。

両者一歩もひかない攻防戦。


無言の死闘。
『ぐはっ』とか言う位死闘。
そんな中、二人の運命を引き裂くかのように目的駅に到着。
そして毎日同じ改札を出る。

いつものように颯爽と。しかしいつもと違うのは鼻をおかしくした事だけ。